腰痛 坐骨神経痛 足の痺れ

L3/4の狭窄 第4腰神経障害座骨神経痛
L3/4の狭窄 第4腰神経障害

この1ヶ月はぎっくり腰で来院される方がかなり多く、もともと予約も忙しい上にぎっくり腰や寝違えでの緊急対応で無理矢理に予約を入れたりでかなり忙しい月でした。

やっと落ち着いてきたので復習がてら触診・検査結果で得た情報から3Dモデリングしてみました。

3Dモデリングをし始めて半年、触診の正確性向上もさることながら、筋肉の装甲と神経の走行を立体的に捉えつつ治療できるようになってきたのは、かなり大きな成果です。

20年の修行がやっと実り始めてきています。

さて今回の症例の動画による説明はこちらです

症例:女性 ぎっくり腰からの坐骨神経痛

症例:女性

軽いものを運ぶ際に右腰に軽くプチッと痛みに近い違和感が走り、その後から腰部の張りが広範囲に出現。

治療とリハビリによって腰痛のような腰の張り自体は軽減したものの、次第に座っているともも裏に痛みが出るようになる。ストレッチや運動療法では限界があるということで当院に紹介されました。

当院初診時は、ぎっくり腰から約1ヶ月が経過していて、その際には「座っているともも裏が傷み、30分と座ってられない」という状態でした。

さらに踵から指先にかけての痺れの感覚障害も出ています。

触診・検査・評価

足先の痺れの障害エリアは、L5とS1の坐骨神経エリア。

筋力低下は足首の低背屈に起こっているが痺れの程度に対して、筋力低下はごく僅か。

SLRは右の患側において45°、左の患側で80°

股関節の屈曲は右の患側で95°、左の患側で110°(左股関節はぎっくり腰の前から痛む場所のため、最終域で痛みありだが、今回の症例報告ではここは省きます)

触診をすると第4腰椎が右側が下方に下り、そのため第3腰椎と第4腰椎の間が広がり、筋肉が引っ張られることによる張りが出ています。

この腰椎同士の離開による筋肉の張りはストレッチが逆効果になるため、紹介に至る原因の一つです。

症例:坐骨神経痛3D
症例:坐骨神経痛3D

水色部分の第4腰椎の右側が下方に下り、1つ上の第3腰椎との隙間が広がっています。

この間の横突間筋や腰方形筋、腸肋筋は伸長されるため、ストレッチは逆効果です。

そして第5腰椎は右側が上方に上がる左屈変位をしています。

つまりL3/4の狭窄が起こり第4腰神経障害が起こっていることが予想できます。

L3/4の狭窄 第4腰神経障害
L3/4の狭窄 第4腰神経障害

先ほどの脊柱を横から見た画像です。

第4腰神経が神経障害を受けやすい状態となっています。
そのポイントは2つ。①第3腰椎の椎体の後 ②第4腰椎肋骨突起の前面

変位の通り、第4腰椎の右下方と、第5腰椎の右上方変位を治療し、その影響を受けている仙腸関節や腰仙関節を調整すると坐骨神経痛症状の1つである太ももの痛みはそのあとすぐに消失し、その後3回の施術で足先の痺れも完全に取れました。

最初の見立てが正確にできたのでシンプルに改善していただけました。

画像のように椎骨の変異はごくわずかですので、これを正確に見つけるのが本当に難しい・・・。20年でやっとわかってきました。

教えていただいたセミナーはこちら(モーションパルペーション研究会)。今でも毎年参加しています。

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