今まで様々なスポーツ選手に対して治療を行なってきて、選手たちが引退を覚悟させられた痛みと言えば、
この股関節のインピンジメントおよびグロインペインもその1つに上げられるのでは無いでしょうか?
プロ選手の中には、注射を打ち続けながら何とかやってきた方も多くいましたが注射も必要なく今もプレーしている方々がほとんどです。
当院の手技はとても優しくソフトな手技ですが、このインピンジメントの初期段階またはグロインペイン(これに関しては重度でも)は、確実に治すことができます。
当院で良い結果が出た中で、それまでにいろいろな治療を受けてきたけども治らなかった方々の特徴を今回紹介したいと思います。
諦めかけていた方々の中で多かった股関節の痛みの原因としてあげられるのが
①仙腸関節の機能異常の一つである【腸骨の内方変位】です。
②反対側の足の内転筋による障害
③足関節の内反足
これらの問題によって起こっていた股関節の痛みは、股関節をほぐすと言った治療は無意味です。
一つ一つ治療の機序を紹介します。
①腸骨の内方変位
下の動画で説明したような「骨盤の前傾による寛骨臼の被さり」は通常の股関節の治療で行う「腸腰筋に対するアプローチ」で良くなるため、どこの治療院でも受けることはできていると思います。
しかし、腸骨の内方変位を見つけるにはとても繊細な触診技術がいるため、ほとんど見つけられないまま、腸腰筋と四頭筋をマッサージし続けるという無駄な努力が行われています。

腸骨の内方変位によるインピンジメント
同じ理論で見つけられていなかった骨盤の変位によるインピンジメントに
仙骨の回旋変位・仙骨の傾斜・仙腸関節の離開・反対側の長骨の変位などがあります。
一人一人の細かな差の触診によって股関節の治療が確実なものとなります。
当院では、その細かい差を見つけるために、股関節以外にも過去の怪我などの聴取と検査を大事にしています。

仙腸関節(腸骨)の調整
②反対側の足の内転筋による障害
これは、先ほど登場した仙骨の傾斜とほとんど同じ病態なのですが、
反対側の内転筋の緊張や、反対側の中殿筋の機能低下によって起こる骨盤の傾斜(トレンデレンブルグ)によって寛骨臼が覆い被さり、①同様にインピンジメントしやすくなります。

外転時の骨盤による股関節の代償運動股関節の正常な外転動作

外転時の骨盤による股関節の代償運動
なぜこの②が見つけづらいかというと、患側であるグロインペインを抱える足にも内転筋の緊張は起こっているために、左右差を見つけづらいという背景が関係していると思います。
インピンジメントやグロインペインを起こすと腸腰筋は短縮し機能低下(外旋屈曲の筋力低下)を起こします。
その際、内転筋が腸腰筋の機能の代わり(内転屈曲による外旋屈曲の代償)を果たし患側の内転筋の緊張は必ず起こっています。
そのため、可動域では健側の方が当然のように大きいため、健側の股関節の制限を見つけるのは容易ではありません。
可動域ではなく「可動性(動きの性質)」を読み取ることが重要です。

骨盤の傾斜の調整と内転筋の伸長法
③足関節の内反足
これも最終的に寛骨臼が被さる、①と②と理論的には大きく変わりません。
加えて、ニーインすることによる股関節の外旋制限も関係してきます。

運動連鎖
この足関節の内反足というのも細かい触診をしだすとどれくらいパターンがあるかを考えて治療している方がどれだけいるかというところが問題です。
脛腓関節による内反足もあれば、距骨の傾斜・舟状骨の下方変位・内側楔状骨の下方変位・立方骨の上方変位・距踵関節の回旋・膝関節の外転・・・。
2つの骨で構成される股関節のインピンジメントでさえ分類がいくつもできてしまうのに、複数の骨により構成される内反足はさらに多様となります。

距骨の調整
もし股関節の痛みでお困りの方があれば是非一度ご相談ください。
その際には、過去の怪我や他の症状なども聴取・触診しますので、症状が出始めた前くらいにどんなことを行なっていたのか、その前にどこか怪我はあったのかなど、もし覚えていることなどあれば仰ってください。
西村 公典
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