ここ最近、「どこに行っても治らない」そんな難治生の腰痛の方が立て続けに来院されました。
嘘の様に軽減する人もいれば、やはり難しい手探りを続けている方もいます。
寛解した人、そして手探りで手当たり次第に調整を試みてなんとか改善し始めた人、そんな経験からいくつかの改善点がわかってきました。
その経験を解剖学書に照らし合わせると、ちゃんと納得いく証拠が記載されているものです。
今回は、腰臀部痛について神経学から考察してみます。

腰臀部痛 人体図
腰痛の中でも骨盤の部分から臀部にかけての痛みについてです。
近年流行の仙腸関節の近くのため、”骨盤矯正”なんてすぐに勧められたりした方もいるかもしれません。
確かに、この部分の痛みは【仙腸関節】および【股関節】の治療で多くの方が改善しています。
しかし改善しない方については違った視点で、この部分の痛みを考察しなければなりません。
仙腸関節・股関節やその周囲の筋肉の治療でも効果がなかった場合、目を向けるべき視点は神経です。
この部分にはどんな神経が分布しているのか、そこに答えがあったのです。
3つの神経がこの部分には分布しています。
- 上殿皮神経:第11胸椎〜第5腰椎から出て腸骨領のすぐ上で胸腰筋膜を貫通して皮膚表面の感覚を支配しています。
胸腰筋膜が緊張したりすると、神経が締め付けられて神経痛を引き起こす。 - 上殿神経:中臀筋や小臀筋、一部に大腿筋膜張筋へと神経を送る運動神経。坐骨神経とともに表面へと出て、梨状筋の上方を走行する。大臀筋中臀筋の間で絞扼を受けることもあれば、梨状筋が仙骨そして上後腸骨棘のすぐ下の部分で圧迫を受けることがある。運動神経なので、中臀筋の機能障害、いわゆるトレンデレンブルグが見られることがある。
当院では骨盤の調整と大中臀筋・梨状筋の調整で寛解できている神経障害。 - 第3・第4腰神経:デルマトーム(皮膚分節)で分節ごとに分かれている皮膚神経支配。ちょうどこの部位は第3第4腰神経が分布しています。
最近では第3・第4腰神経の部分に付着する多裂筋による皮膚分節障害が知られていて、棘突起の圧痛などがある場合は、この可能性が高いと経験的には感じています。

上殿皮神経・上殿神経・腰神経
腰痛以外にも、腕の痛み、お腹の痛みも同様にいくつかの神経が支配している場合は、その走行ごとに触り分けていき、圧痛や動きの悪い部分があれば治療をしていく、その繰り返しで難治生の症状も寛解に向かうことがあります。
少しでもお力になれれば幸いです。
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