「座っていられない」という症状で来院される方は非常に多いです。
それは腰痛や骨盤帯痛のこともあれば、坐骨神経痛のように下肢の痛みの場合もあります。
痛みや痺れ以外にもモヤモヤと気持ち悪い感覚・違和感という訴えの方もいます。
多くは腰部と仙腸関節・股関節の治療で改善できますが、AKA博田法、カイロプラクティック、鍼治療と経験されてきけれど、良くならず、骨盤から、臀部、そして太ももの裏、足首までと痛みが広がっていった方も少なくありません。
今回はその中でも、坐骨を介した仙腸関節の調整が効果を出した症例をご紹介します。
症例:座っている時の坐骨周囲の痛み 歩くともも裏が引っかかる
坐骨周囲の痛みは「陰部神経痛」「閉鎖神経痛」「坐骨神経痛」とがあります。
実際に閉鎖神経障害によるグロインペイン・鼠蹊部の詰まり感と坐骨周囲の痛み・ハムストリングスの張り感の症状で来院された方の画像所見がこちら

陰部神経痛に関してはつい最近に症例報告しました。
陰部神経痛も併発していたかもしれませんが、今回は坐骨の治療で改善しました。
おそらくこれは昔に投稿した「坐骨大腿インピンジメント」だと思います。
大腿部後面と臀部の痛み(スポーツ・産後) 仙腸関節の障害による坐骨大腿インピンジメント

こちらが実際にIFIが狭かった方のMRI画像です

※医療関係者で坐骨大腿インピンジメントについて知りたい方は以下の論文をご参考に
坐骨大腿インピンジメントは1977年にJohnsonによるTHA(人工股関節置換術)術後の持続疼痛の3症例が最初の報告である。https://journals.lww.com/jbjsjournal/Citation/1977/59020/Impingement_of_the_lesser_trochanter_on_the.28.aspx
症例:右の仙腸関節痛および仙結節靭帯・坐骨周囲・肛門周囲の痛み
座っていると坐骨周辺から仙結節靱帯を通過して仙腸関節までの痛み、もしくは坐骨から大腿骨の外方まで外側に広がる、または坐骨から前方に伸びて鼠蹊部に近い方へと痛みや張りが伸びるといった広い範囲での症状をきたしています。
症状の範囲が広い状態から見て複数の障害を併発していることが予想できます。
最近は仙結節靱帯に対して、仙骨・坐骨間距離を求め、靭帯が張らされているか、縮んでいるかの評価に使っています。

圧痛部位:
「仙結節靱帯」「仙骨後面」「坐骨結節」と症状に沿って全て圧痛があります。

機能検査:
仙腸関節の機能検査
右寛骨(腸骨)は、外方可動性が亢進、内方可動性が減少
仙骨は右前方回旋が低下、左前方回旋が正常
仙骨のニューテーションはやや減少、カウンターニューテーションは全く動かない
見立て:
この状態から仙骨は前傾、右回旋し、寛骨は左回旋していることによる仙腸関節は可動性亢進し、仙腸関節の安定を担う靱帯(仙結節靱帯>腸腰靱帯)に負荷がかかっているために起こる痛みであることが予想できます。
今までに様々な仙腸関節の治療を行ってきたり、ブロック注射や衝撃波も一時的な効果のみだったことからも「仙腸関節の不安定性による痛み」である可能性は高かったために、問診からも予想できていたことがいち早く真実に近づけた理由でもあるかと思います。
治療:
治療の順序がここからはポイントになってきます。
一見寛骨の左回旋が一番強いように思えました。
なので初回時は、寛骨の内方可動性を最初に取りに行き、続いて仙骨の左回旋と後傾の可動性を作りに行く治療計画を立てていたのですが、実際にはうまくいきませんでした。
あれやこれやと実践する中で治療効果の高い順序が
①腰椎の左回旋に対する治療(右回旋モビライゼーション)
②仙骨の右回旋に対する治療(仙骨の回旋モビライゼーション)
③腰仙関節の伸展に対する治療(第5腰椎の屈曲と仙骨の後傾モビライゼーション)
④坐骨を介しての仙腸関節への治療(坐骨の内方と後方モビライゼーション)
仙骨の圧痛が強かったために坐骨から治療を始めようと最初は考えましたが、そちらも圧痛が強く、実際には腰部から回旋トルクを改善させて、仙骨の圧痛を緩和させ、仙骨の治療をしやすくしてから坐骨の治療というのが一番経過が良いようでした。
これまでの痛みの出現の仕方も、仙骨の上部から段々と坐骨の方へと降りていったことからも治療の順序も上から下に行うことが正しかったようです。
治療院詳細
にしむら治療院
東京都港区芝5−27-5山田ビル503
駐車場1台
Tel:03-6435-2437
website:https://hari.space/index.html
web予約:https://hari.space/contact.html
アギトス鍼灸整骨院
さいたま市中央区下落合1013-1スピカビル2階
駐車場4台
Tel:048-708-2011
website:https://www.agitos.jp/index.html
web予約:https://www.agitos.jp/contact.html
その他、大阪も毎月伺っています。ご希望の方はにしむら治療院の方からお問合せください

