腕の筋力低下 上肢の神経障害とその原因 東京港区田町・三田/ さいたま市中央区 治療院

手・腕の痺れ

“痛み”については徐々に症状を強めた場合であっても、いつ頃から起こり始めた症状かは見当がつくものです。

しかし、神経障害による筋力低下というのは、気づけば手足は細くなっていて、神経の障害が起こるような身体の異常が出てから気づくまでに時間が経過していることがほとんどです。

気づけば右腕は痩せ細り、一周りも二周りも左腕よりも細くなっていた方についての症例を元に今回の原因をご紹介します。


症例:

40代男性

症状:右の首肩が凝るというのは時折あったが、ここ数ヶ月右腕に力が入らない感覚になった。
筋力低下に加えて、肩や腕も痩せ細り、常に腕は重い。
整形外科や神経内科を受診しても特に思い当たる疾患は見当たらないということで当院に来院される。

症状からの予測

画像診断でも頚椎に大きな問題が見られなかったことから、硬くなった筋肉が神経を締め付けることで起こる絞扼神経障害がまず先に考えられます。

肩の筋肉も痩せていることから、肘で起こる絞扼神経障害よりももっと上位で起こっていることはすぐに予想できます。

首から肩で起こる絞扼神経障害の斜角筋症候群・肋鎖症候群・小胸筋症候群とある中で、どれも整形外科検査は陽性でした。

つまり問題点は①斜角筋②肋骨と鎖骨の問題③小胸筋ということになります。

 

触診および検査:

頚椎は右側弯(右凸)、肩は右側が強く落ちて、巻き方にもなっています。

この状態では、
頚椎の側弯による①斜角筋症候群
肩が落ちていることによる①斜角筋症候群もしくは②肋鎖症候群
巻き方は小胸筋が過剰に収縮している様子も考えられ③小胸筋症候群
と言ったように、どの絞扼神経障害も関わっているようです。

ここからが重要、

それぞれの問題を引き起こす要素はどこに隠れているのかです。
すぐに思いつくような障害というのは、マッサージや運動で良くなるものですが、今回のようにいろんなことを試されても良くならなかった場合というのは隠れた問題があります。

症状以外の問題点を探してみると
体幹の右回旋制限、
右肩の可動域制限 屈曲80°(胸鎖関節の痛み)、外転80°(腕が重い)、水平外転–5°(胸筋のつっぱり)、水平屈曲95°(胸鎖関節の痛み)

体幹の回旋制限をしている場所は第7胸椎の左回旋変位
回旋変位を治療すると右回旋の可動域は改善し、外転が90°、水平外転の可動域が改善しました。
小胸筋の緊張も同時に改善します。

胸椎の回旋異常

胸椎の回旋異常

 

胸椎の回旋モデル

胸椎の回旋モデル

肩の挙上(屈曲と外転)がまだ改善しないので、体幹の屈んでいる(屈曲)しているポイントを探してみます。
伸展制限は第9胸椎でした。
伸展制限を改善すると屈曲可動域100°、外転100°と改善し、水平内転は未だ胸鎖関節に痛みがあります。

胸椎の屈曲による頚椎の緊張

胸椎の屈曲による頚椎の緊張

肋鎖症候群とも関係があり、かつ改善できていない水平内転時に症状のある胸鎖関節を検査すると
鎖骨近位の前方変位、肩峰の後方変位
これはいわゆる内巻きの肩と呼ばれる状態とは異なります。どちらかというと胸を張っている状態です。
つまり、猫背は体を丸めた状態であって、鎖骨や肩甲骨は胸を張っている状態で、逆に鎖骨が肋骨を締め付ける状態となっていたようです。
こう言った方には姿勢を良くすることで腕が痺れやすいです。

胸鎖関節を治療すると肩の可動域も改善し、筋力も改善しました。

胸鎖関節の動き

胸鎖関節の動き

頚椎の治療はする必要もなく、これまでの治療で肩の位置が戻り頚椎の問題も自ずと改善できていました。

 

あなたの頸神経の障害は一体どこから来ているでしょう?

少しでもお力になれれば幸いです。

 


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