筋萎縮性側索硬化症 ALS 脳内ネットワークの働き 東京都港区/埼玉県さいたま市 治療院

当院には、神経障害の方は多数来院していただいています。

脳梗塞後の拘縮に困る方や、パーキンソン病の震えに困る方、脊柱管狭窄症により足に力が入らない方など様々です。

今回は、病院での診断が肉離れ→脊柱管狭窄症→ミオパチー→ALSと2年にわたる診察の結果を受けた方の筋力が改善した症例について、最近の名古屋大学による研究を添えて症例検討していきます。


症例:

60代男性
マラソンで足のふくらはぎを負傷後(肉離れ)、痛みが引いてきた後に力が入らず、爪先立ちができない。

マラソンでの負傷直後、近隣の整骨院で「肉離れ」の治療を行なっていました。

痛みは改善したけれども、爪先立ちができないため、病院を受診、そこで「脊柱管狭窄症」と診断されます。

負傷から半年が経過しても筋力が落ちる一方だったので、神経系の治療を行なっている当院を受診。

数回目の治療後、爪先立ちが1回だけできるようになりました。

毎週の治療を行い、2ヶ月くらいで10回できるようになり、その間に整形外科から神経内科へと紹介され「ミオパチー」と診断されます。

負傷してから10ヶ月くらいで、
肉離れ→脊柱管狭窄症→ミオパチー
という診断の流れです。

当院での治療後は毎回、爪先立ちができるようになるため、治療を繰り返す間にふくらはぎが少しずつ太くなってきました。(しかし、健側と比べると断然細い)

 

治療:

私が行なっていた治療は、

①爪先立ちをする準備段階で、骨盤がセットされていない点に注目し、運動連鎖の修正

②腰椎が側弯しており、回旋が強く行われていたので、回旋の治療

これらは、足の力が弱いことを補うための姿勢や運動連鎖なのか、これが足の力を弱めているのか、筋力検査を何度も間に入れてチェックします。

足に力が入る骨盤の状態(姿勢)を覚えてもらったり、腰椎の回旋を治療すると治療直後に爪先立ちの回数が改善します。

 


趣味のゴルフや軽い登山も再開でき、順調に行っていたある日、経過観察を続けていた病院から「筋萎縮性側索硬化症 ALS」の診断が下ります。

2年もの間、足の筋力が改善していたにもかかわらず、なぜ進行性の疾患を診断されることになったのか、名古屋大学の研究結果を添えて、ここから考察を行いたいと思います。

脳内ネットワークという視点から、ALSの方が引き起こす音読障害についての研究です。
こちらから名古屋大学のPress Releaseが読めます。

この論文は2019年の12月号のNewtonで紹介されていたため、私も知ることができました。

メインページである心理学についても面白いのでぜひ読んでみてください。



 

この名古屋大学の研究のポイントは、Press Releaseでも紹介されている通り、

  • 認知・記憶・行動に関わる領域を結ぶネットワークの異常を発見した
  • 複数の領域を結ぶネットワークが引き起こす高次機能障害を可視化

だと思います。

音読や発話と同じように、足を動かすという行為も脳内ネットワークの異常がもたらしていることも考えると、

「足に力を入れる」動作に対して、重心移動などを行い準備する記憶と足裏や各関節の認知機能、筋・関節からのフィードバックによる神経回路(ネットワーク)の異常によって、より筋力を低下させる要因となっていたことが予想できます。

 

本来の神経細胞内の異常タンパク質の蓄積に対して効果があるとは思えませんので、病気本来を治療することはできませんが、脳梗塞後の拘縮の治療やパーキンソン病の震え同様、ネットワークの異常については徒手療法はかなり良い結果を出せます。

 

登山やゴルフも再開できていたので、進行する筋力低下についてかなり抑制でき、QOLを改善させることができ幸いです。

筋力低下でお困りの方のお力に少しでもなれれば幸いです。

 


安心安全な優しい施術

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東京都港区芝5-27-5山田ビル503

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片麻痺による歩行障害 神経促通と協調運動 東京都港区田町 埼玉県さいたま市

片麻痺による拘縮や、パーキンソン病による振戦などの効果については今まで何度か紹介してきました。

※上肢の拘縮の改善についてを紹介したのはこちら

歩行障害も同様に効果はあります。

キーワードは:伸張反射の抑制、新しい運動連鎖の作成

歩行障害において問題となるのは、遊脚期の足の引っ掛かりをぶんまわしによって回避する作業と、立脚期の重心の乗せ方です。

ブルンストロームステージは日によって変動がありますが、今回は部位によって4か3といった具合です。

治療前と治療後の歩行動作の変化はこちらの動画です。


まず、治療前の歩行から解説します。

歩行転換時に、
①左足が前に出ないために時間がかかっています。

ももは上がっているので、足関節の背屈がうまくいかないために振り出せません。

座位では、踵も爪先も同時に着くことができるので、随意運動の背屈(前脛骨筋の収縮)ができないことによって起こっていると予想できます。
②体の右回旋もなんだか重そうです。

実際に体幹の回旋を検査してみると右回旋できません。

 

 


体幹の回旋を治療した後が、最初の動画左側の歩行動作です。

すんなりと右回りできています。

しかし左肩が上がり、腕の拘縮が若干強く見えます。

そこで次に頸部と背部の調整をして、左手の拘縮の治療を行いました。

35秒目で現れる動画右側の歩行は、上肢の治療後の歩行動作です。

肘の拘縮も少し抜けているのがわかると思います。

歩行動作も非常にスムーズになりました。

再度下記の動画で確認してみてください。


このように神経の反射の抑制や動きの連動を取ることでその場で効果が現れることも多いです。

脳神経障害でお困りの方もご相談ください。


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頭痛 目を動かすと響く頭痛 

頭痛には様々な症状がありますが、大きく3つに分類されています。

群発性頭痛・緊張性頭痛・偏頭痛の3つです。

この分類の仕方では分けることができない症状
「目を動かすと頭の前からこめかみにかけて痛むんです。」の症例についてご紹介します。

頭痛には様々な症状がありますが、大きく3つに分類されています。

群発性頭痛・緊張性頭痛・偏頭痛の3つです。

多様な症状の出方をする頭痛という問題をたったの3つに分類するのは安直です。
視野を広げて考えてみましょう。

この3つの分類の仕方では分けることができない症状
「目を動かすと頭の前からこめかみにかけて痛むんです。」の症例についてご紹介します。


前頭部とこめかみは神経の走行で分類すると
前頭部=後頭神経、こめかみ=耳介神経
に分けられます。

後頭神経なら後頭骨・第一頸椎・第二頸椎が重要なポイントですし、
次回神経なら第二頸椎・第三頸椎が重要です。

今回を動作時痛と分類するなら、「目を動かすと痛む」という眼球運動の問題とも考えられます。

今回ご紹介する症例は、眼球運動と頸椎の回旋異常が影響していた頭痛です。

症例を理解するために必要な眼球運動の基礎知識はこちらです。ごくごく初歩的な神経学について説明しています。

 


症例:男子学生 部活で頭を打ってから続く頭痛

 

年明けに部活動で頭部から転倒し、病院で検査を行うが特に大きな外傷はなく安静に過ごしていた。
頭痛は続くが、脳など異常は現れず経過観察を続ける。
1ヶ月以上が経過したが変わらず頭痛が続くので、代替医療として当院に相談に至る。

 

神経支配から考えた、後頭神経と耳介神経の絞扼神経障害(神経の圧迫から起こる痛みや痺れ)と眼球運動の異常から起こる頭痛の2つの視点で治療計画を作成。

 

検査

後頭骨:右後方変位
第一頸椎:左後方変位
第二頸椎:左後方変位(C1<C2)
第三頸椎:右屈変位

椎骨の変位のタイプについてはこちらをご参照ください

IMG_0737

眼球運動の検査:左に動かすと左目の眼振がやや見られる

 

治療計画

頸椎と頭蓋の回旋変位による椎骨動脈の圧迫
頸椎と頭蓋の変位による後頭神経と耳介神経の圧迫
左眼の外眼筋の追従性運動の障害

 

治療

後頭骨の回旋モビリゼーション
頸椎の回旋モビリゼーションと眼球運動の協調運動
その他、肩や体幹の可動域の減少部分に対しての調整

 

1回目の治療後、眼球運動による眼振は収まり、頭痛も軽減
2回目の治療後、首の可動域も改善し、頭痛もさらに軽減


考察

頭痛の一般的な3つの分類は、投薬治療においては必要な分類なのかもしれませんが、薬で軽減しなかったり、薬を飲み続けている方々からすると、科学的根拠がある分類とは言えないと思います。

もっと症状から分類した方法も必要で、今回も本人が訴えていた症状通りの治療を施すことで改善が見られました。

 


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パーキンソン病と誤嚥性肺炎 顎の震え

主に運動機能の障害、例えば歩行障害や震え(振戦)を起こすパーキンソン病についてです。

誤嚥性肺炎を患うことが多いのは、喉や口元を支配している筋肉の失調が原因の1つだと考えられています。

今回の症例はそんな誤嚥と関連の高い、「口元の震え」についてです。

頭から顎、そして腕にかけての震えが止まった方をご紹介します。


症例

男性:
10数年前、手の震えから始まったパーキンソン病の症状。
薬を増量しながらコントロールを図るも震えは治らず、次第に顎や頭まで震え始める。
夜中、震えによって歯と歯がカタカタと音を鳴らすようになり睡眠も思うように取れない。

症状:
左腕の震えが一番強いが、次に強いのが頭。
頭の揺れは振幅が左>右

これまでの経過:
パーキンソン病治療で有名な治療院を全国回るも効果が見られず、専門の病院で薬を増量しながら震えのコントローつを続ける。
薬の副作用(認知症のリスクがあるとドクターからも言われている)から他の治療を求められており、紹介によって当院に来院される。

パーキンソン病だからと言って特別な治療はないので、位置覚や振動覚といった深部感覚である関節受容器の過敏な状態を抑えることを目的に行うと説明した上で治療を行いました。
震えが強い部分周囲の異常から治療ポイントを考えるのが有効なケースが多いので、今回もそのように考えています。

顎と頭の震えが強いということでしたので、頭蓋と頚椎の触診をし、調整を試みました。
その場で次第に震えは治り、数回の治療で完全に止まりました。
体調が悪くなるとまた震えが大きくなりますが治療でまた止まるのでコントロールできています。

ポイントは頭の傾きでした。
顎関節はもともと頭の横への傾きに対して敏感です。(下顎が重力に逆らって上顎にぶら下がっているため)
頭が何らかの理由で傾くと、顎関節に異常なシグナルが発生し筋肉が痙攣しました。

前回記載した「顎関節の機能解剖」を見ていただければわかりやすいと思います。

パーキンソン病の震えや動作の不調でお困りの方は是非一度ご相談ください

 


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パーキンソン症候群や高次機能障害に対する治療の注意点 東京港区 埼玉県さいたま市

昨日は、全国に訪問医療マッサージ事業所を持つ会社に講義に行ってきました。
この場を借りて、そのような機会を与えてくださった方々に感謝申し上げます。

さて、内容はというと、事前に聞き取り調査した臨床で起こっている課題に対してお答えする形式を今回とりました。

主な内容としては
・認知症患者に対する意思疎通や治療の進め方などコミュニケーションについて
・パーキンソン病およびパーキンソン症候群に対する治療
・高次機能障害に対する評価、分析、治療
・機能訓練に対する全般的な治療方法
・筋力トレーニングについて

全ての話に繋がることが「患者さんの脳へのストレスを取り除くこと」と「障害されている脳の機能に刺激が加わるようにいろんなアプローチをかけること」を提案をしました。

「脳へのストレス」というのは
例を挙げると、目の悪い方が、メガネなしで生活をするようなイメージです。
足元に注意を巡らせたり、少しでも見えるように目を凝らす、そんなことをすれば疲れますよね?
他に例を挙げれば、騒音の中で会話をするようなイメージです。
騒音の中から、集中して相手の声をキャッチアップして聞き取り、大きな声と口をハッキリと動かして相手に伝えるように話すというのはとても疲れます?

神経疾患を患っている方というのは、注意と集中によって脳に多大な負荷がかかっています。

静かな環境での治療や閉眼によって脳にかかるストレスを減らすことはもちろんのこと、半側空間無視などがある方ではどういったポジションで治療するかによっても脳にかかるストレスを減らすことができます。

空間無視のように脳の障害された機能がわかっている場合、適度にその部位への刺激がリハビリとなり、とても良い変化が現れてくるものです。

ここで注意が必要なのが、

障害された神経や脳の局在に対して、その注意を働かせれば、とても良い変化が出ますが、疲労がある日にそれを行うと、反対にとても疲れて次の日に動けなくなることなども生じます。

当院では、
治療は体調が安定して受けられるように、週に一回または2週に一回といったように決まった頻度かつ、その人がもっとも楽な時間帯に治療を受けることをお勧めしています。

 

脳に障害を負った方だけでなく、例えば「めまい」などのように脳神経が関与する症状の場合も、治療後に疲れを感じることもあり、治療を受ける日の体調に注意することが必要です。

 

少しでも皆さんのお力になれるようにその人に合わせた治療頻度や治療の刺激の量を調整できますよう、皆様にもご協力いただければ幸いです。

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にしむら治療院院長

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アギトス鍼灸整骨院 代表

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西村 公典