頭痛には様々な症状がありますが、大きく3つに分類されています。
群発性頭痛・緊張性頭痛・偏頭痛の3つです。
多様な症状の出方をする頭痛という問題をたったの3つに分類するのは安直です。
視野を広げて考えてみましょう。
この3つの分類の仕方では分けることができない症状
「目を動かすと頭の前からこめかみにかけて痛むんです。」の症例についてご紹介します。
前頭部とこめかみは神経の走行で分類すると
前頭部=後頭神経、こめかみ=耳介神経
に分けられます。
後頭神経なら後頭骨・第一頸椎・第二頸椎が重要なポイントですし、
次回神経なら第二頸椎・第三頸椎が重要です。
今回を動作時痛と分類するなら、「目を動かすと痛む」という眼球運動の問題とも考えられます。
今回ご紹介する症例は、眼球運動と頸椎の回旋異常が影響していた頭痛です。
症例を理解するために必要な眼球運動の基礎知識はこちらです。ごくごく初歩的な神経学について説明しています。
症例:男子学生 部活で頭を打ってから続く頭痛
年明けに部活動で頭部から転倒し、病院で検査を行うが特に大きな外傷はなく安静に過ごしていた。
頭痛は続くが、脳など異常は現れず経過観察を続ける。
1ヶ月以上が経過したが変わらず頭痛が続くので、代替医療として当院に相談に至る。
神経支配から考えた、後頭神経と耳介神経の絞扼神経障害(神経の圧迫から起こる痛みや痺れ)と眼球運動の異常から起こる頭痛の2つの視点で治療計画を作成。
検査
後頭骨:右後方変位
第一頸椎:左後方変位
第二頸椎:左後方変位(C1<C2)
第三頸椎:右屈変位
椎骨の変位のタイプについてはこちらをご参照ください
眼球運動の検査:左に動かすと左目の眼振がやや見られる
治療計画
頸椎と頭蓋の回旋変位による椎骨動脈の圧迫
頸椎と頭蓋の変位による後頭神経と耳介神経の圧迫
左眼の外眼筋の追従性運動の障害
治療
後頭骨の回旋モビリゼーション
頸椎の回旋モビリゼーションと眼球運動の協調運動
その他、肩や体幹の可動域の減少部分に対しての調整
1回目の治療後、眼球運動による眼振は収まり、頭痛も軽減
2回目の治療後、首の可動域も改善し、頭痛もさらに軽減
考察
頭痛の一般的な3つの分類は、投薬治療においては必要な分類なのかもしれませんが、薬で軽減しなかったり、薬を飲み続けている方々からすると、科学的根拠がある分類とは言えないと思います。
もっと症状から分類した方法も必要で、今回も本人が訴えていた症状通りの治療を施すことで改善が見られました。
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