先週末は大阪で骨盤と股関節の触診・検査・治療法のセミナーのお手伝いをしてきました。
今週末は東京です。
少しでも参加者に実りある勉強会と実感していただけるように頑張りたいと思います。
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大阪でも話題になった「仙腸関節の可動性亢進」骨盤の不安定についての話を今日はします。
腰痛のタイプ別分類を動画で説明しています。ご参考までにどうぞYoutubeリンク
最近はどんな症状でも「骨盤矯正」をされていて、適切な検査もされずに繰り返し矯正されていることがとても多くなっています。
今回は繰り返し行われていた矯正による「仙腸関節の捻挫」が起こっていた症例です。
症例:
腰痛と臀部痛があったため近隣の治療院に通院。
姿勢の写真を撮り、脚の長さの差を指摘され、骨盤が悪いということから骨盤と腰の矯正をしてもらうようになりました。
※脚の長さは足首、膝、股関節、いろんな要素で変わるため、脚の長さの調整=骨盤矯正は危険です。
両側の仙腸関節を矯正してもらい、腰痛の経過を見てきました。
治療後は楽かなと思っていたが、すぐに戻ってしまい、最近は恥骨の辺りまで痛みが出てきたので、困っていたところ、当院を紹介されて来院されました。
矯正を行う前には仙腸関節の可動性を検査することが重要です。
※当院では瞬間的な力を加えたり、バキッと音を鳴らすような矯正のテクニックは全く行いません。
来院時、検査(仙腸関節の可動性検査)してみると、症状がある側の仙腸関節がグラグラと不安定な状態でした。

骨盤に付着する靭帯
仙腸関節の周りに着く靱帯、仙結節靭帯や腸腰靭帯、後仙腸靭帯が緊張していて、押すと下肢までしびれが出ます。
骨盤の触診
これは仙腸関節が捻挫したように【緩くグラグラ】になっている状態です。
おそらく、度重なる矯正が原因でしょう。
幸いにも、
関連する股関節の施術と、仙腸関節の固定・適切な運動療法によって徐々に改善して本来の腰やお尻の痛みもほとんどなくなりました。
「骨盤の治療が正義である」ような風潮はこういった症状を生んでしまうこともあるため、我々にとっても、「この場所の治療が絶対条件だ」と思い込み、同じ部位を繰り返し治療する際には一度引いてみることの重要性を今回再認識させられました。
また一歩、健康問題への理解に繋がり、皆様に感謝申し上げます。
腰や足のしびれでお困りの方のお力になれれば幸いです
過去の仙腸関節の問題についてはこちら
膝下のしびれ 坐骨神経を刺激する原因には仙腸関節の不安定が関与
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にしむら治療院院長
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西村 公典