最近は「手が動かない」、「足が動かない」、という痛み以外に運動障害を伴う患者さんが多く来院されています。
手の場合は首から始まる頚神経、足の場合は腰から始まる腰神経が関与しています。
では「手が動かない」=「首を治せば良い」となりますが、それだけでは治らない人が多いのはなぜでしょうか?
今日は、膝の手術後に起こった患者さんの例からご説明したいと思います。

3d Illustration of Men Feeling the Wrist Pain
膝が痛い人のように、立っているとき、片膝だけ曲げるとどうなるでしょう?

3d Illustration of Women Knee pain
身体は傾き、肩は下がりますよね。
では逆に曲がっていた膝が急に伸びる様になったらどうでしょう?
今度は下から突き上げるような力を受けることになります。
この突き上げる力が「腰の圧迫」「首の圧迫」に繋がり、神経痛や運動障害へと広がって行きます。
膝の手術によって、今まで膝を曲げているのが急に伸びることは、必ずしもその方に取って良い方向に進むとは限らないのです。
そういった方の治療は、膝が伸びることによって下から突き上げる力を股関節や骨盤、背骨の関節で緩衝できていない場所を探すことが重要です。
今回の患者さんは、仙骨と呼ばれる背骨の一番下の骨が傾いていることによって、膝が手術によって治った際の足が伸びる力を鑑賞できなかったことが大きな原因となっていました。
杖をついての歩行が手に負担かけていたこともあったので、手の関節や肘の関節の治療を行うのももちろん大切です。
怪我による身体の変化がいろんな症状を起こして行く様に、手術による良い変化も同様の理由で症状を巻き起こして行くことが在ることは、医療関係者みんなが念頭に置かなくてはならないことかもしれません。
手の障害や足の障害にお困りの方のお力になれれば幸いです。
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にしむら治療院院長
さいたま市中央区下落合1013-1スピカビル201
アギトス鍼灸整骨院 代表
西村 公典